女イルミナティ09

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テンプル騎士団の起源について更に深い研究で、フランスのメロヴィング朝が明らかにゲルマンの部族であるシカンブリ系のフランク族からの子孫であることが明かされる。彼らは有能な戦士であっただけでなく、主に農民であった。後には金細工師や黄金商人となり、当然のように貴族や摂政となった。彼らの貴金属に関する専門性はテンプル騎士団の富について多くを説明してくれる。上の引用から解るようにメロヴィング王朝のテンプル騎士団はその後、ヨーロッパ随一の貸金業者や金融業者となった。歴史家はメロヴィング王朝の評判が早くから決して良くなかったことを認識している。歴史家ハットン・ウェブスターは次の様に伝える:

「クロヴィスの子孫はメロヴィング朝と呼ばれる。彼らは殆ど250年間フランクの王座を占めた。彼らの治世の年代記は血塗られた戦争や恐ろしい殺人それに数知れない叛逆行為の不快な出来事が列をなしている。然しながら、初期のメロヴィング朝は、その指揮の下、フランク王国の領土が今のフランス、ベルギー、オランダとドイツのかなりの部分を占めるまでに継続して拡大したほどに、強い人間であった。」―「初期のヨーロッパ史

少数の学者は、テンプル騎士団と古代エッセネ派の類似に注目するが、テンプル騎士団とシトー会はどちらも制度・習慣や信仰をこの、明らかに聖職的に古代イスラエル人のツァドック(メルキゼデク)結社から引き継がれたよく解らない宗派から借りてきたことに疑いの余地は少ない。我々がエッセネ派がナザレの第四宗派の支部で、そのナザレの宗派がアディアベネのヘレナ女王に率いられたシオン修道会、エデッサの君主に指図されていたことを認識したことにより、すべては明かされたのである。

真実を推測出来たであろう学者は非常に少数であった。例えば、12世紀にはソリスベリーの著述家ジョンはテンプル騎士団を紀元前2世紀に英雄で預言者のマカベウスのユダに従い、セレウコスの敵と戦った猶太の戦士に喩えている。マカベウスの一家は伝えられるところでは古代の著名なレヴィ族(或いはコーエン)の聖職者の子孫である。恐らく、彼らはセト-アテン信仰者の貴族或いはメルキゼデク(アクエンアテン)結社の支流(支部)であった可能性の方が高いであろう。

ラルフ・エリスは、テンプル騎士団と関係する結社はパルティア-エデッサの貴族の子孫でその召使いであり、その貴族の世界的権力への希求が、彼らの手からその権力の手綱を取った教皇に挫かれたと信じている。エリスは、これが、ずっと長引いたこの二つの集団(教皇と騎士団)の反感と争いを説明すると言う。エデッサの貴族は決して権力の追求を諦めず、結局は教皇の弱体化を何とか成し遂げた。これが、正常(本来)なら超保守的なはずのローマカトリック自由主義(リベラル)へ転向したことを説明する。パルティア-エデッサの王朝は母系であり、それが意味するのは、龍姉妹同胞の支部であると言うことである。著者の意見では彼らは、他ならぬ謎のシオン修道会(Order of Sion)であり、またそれはシオン修道会(Priory de Sion)とも呼ばれる。著者の女イルミナティの番組で示したように、シオンの記号は判然と女性である。

エデッサの子孫は今も所謂黒い貴族として存在する。(これについては論説4を参照:http://www.femaleilluminati.com/article-4.html

テンプル騎士団と古代猶太人の間の繋がりは、伝えられるところでは作り話でもお伽噺でもない。テンプル騎士団がパルティア-エデッサ人の子孫であるなら、彼らは銅の巻物*に述べられる途方もない富の合法的な受取人であると自ら考えるであろう。これは、ソロモンの厩舎や他所をモグラのように掘りまくったと言う、聖地での彼らの特異な滑稽な振舞いを説明する。
*銅の巻物とは、所謂死海文書のひとつ。

彼らの起源を詮索して行くと我々はこれ等のフランク人(ゲルマン人)のメロヴィング朝の人々は悪名高きベニヤミン族の子孫か或いは少なくとも親戚であった可能性があると分かるのである。彼らの歴史は直接テンプル騎士団の存在に関係している。テンプル騎士団と同様、家父長系のヤコブの名祖(なおや)の子孫であるベニヤミン族は、戦士(武士)階級であった。興味深く又暗示的に、フリーメーソンは、頻繁に自らのことをベニヤミン族として言及する。更にもっと重要なことは、第一神殿の建立の後、聖なるエルサレムの街の最初の支配者は、ベニヤミン族の中の集団であったのである。実際、ベニヤミン族はエルサレムを自分たちの個人的財産と考える。後の時代のテンプル騎士団の指導者たちはそこ(エルサレム)のベニヤミン族の切望したソロモンの神殿の遺跡で自分たちの結社を設立したことは興味深い。伝えられるところでは、テンプル騎士団の偶像であったマグダラのマリア自身がベニヤミン族であった。著者はこれが中心的な重要事項だと分かった。

ベニヤミン族の暗黒面は良く記録されている。実際彼らは、背教者の部族で、嘗て、ベニヤミン族を抹殺しようとして、他の部族に猶太の女性はこの部族の男との結婚することを禁止されたこともある。彼らの犯罪は強姦や殺人と関わった。部族の人間はレヴィ族の聖職者とその従者がベニヤミン族の土地を通過するときにその妾(内妻)を暴行し、集団強姦した。その妾が傷がもとで死んだあと、戦いが勃発し、ベニヤミン族の数は著しく減少した。生き残った者はそこから公式に、正義により、卑しめられその地域から追放された。伝説によると彼らは西へとギリシャを目指した。彼らの王の一人はダヌスとして知られていた。彼らは、トロイ、トルコに定住した可能性があるが、それが、後年彼らがブルゴーニュ地方の彼らの街をトロイと名付けた理由である。興味深いことに、彼らが犯罪を犯し、懲罰されて追放される前、彼らの最初の王はサウルであった。聖職者の神話拡散にも拘らず、我々はサウルが他ならぬSol、つまり太陽であることがわかる。言い換えると、サウルと言う名前は(ダヌスと同様)太陽の王(アテン)、つまりアクエンアテンの偽名である。著者が関与する限りにおいて、これがベニヤミン族-セト信仰者-アテン信仰者-メロヴィング朝の繋がりを明かすのである。(詳しくはこちらhttps://infogalactic.com/info/Battle_of_Gibeah

「…1250年までにテンプル騎士団はその宗教的教義を変更した。当初はキリスト教徒の兵士として設立されたが、今や彼らはヘブライの聖書の律法の書、トーラーを読み、自分達自身を古代イスラエル人へと結びつける新しい属性を形成した。」―ハーシュマンとイェイツ共著「スコットランドが猶太であった時代」

神話拡散と言えば、ベニヤミン族が自らの宿命と受け止めたのは、アテン信仰者、或いはパルティア人(シオン修道会)の伝説の元ネタの実に利巧な繰り返しの物語の可能性がある。

何れにせよ、公式の話の筋では、ベニヤミン族は他のイスラエルの部族に拒絶され、追放されたため、彼らは非イスラエル系と婚姻した最初の部族であったと言うことである。これが何を暗示するか、我々は推測できると著者は考える。また、アルカディアギリシャ)への到着以後、ベニヤミン族は多神信仰に戻った可能性もある。これは、シカンブリ族系のフランク族自体が母系であったため、論理的である。この変化は西方のよく解らない家系との婚姻により起きた可能性もあるしまた、ベニヤミン族がパルティア-エデッサ人と同じ民族であった可能性もある。今となっては推測する以外にない。

紀元481年、クロヴィス王の下、メロヴィング朝キリスト教徒となった。然しながらこれは単にフランスで領土を得るために為されただけであった。それはまた、彼らが実は第四宗派のナザレの使徒であった事実を隠すためでもあった。教皇キリスト教への潜入が始まったのである。

これは、何故偉大なメロヴィング朝の指導者であるギヨーム・ド・ジェローヌWilliam de Gelloneの記章が、マグダラのマリア、つまりアディアベネの女王ヘレナでエデッサ王家の長の印である青地に五芒星であるかを説明するのである。マリアの血統はオレンジ公(オラニエ公)の家系を起こし、それはフランスからオランダ、そして最後にはイングランドに渡った。

メロヴィング朝の起源を語るこの信じられない話は文字通りに受け取るものではない。それは、非常に記号的(象徴的)なものである。この古代のエジプト人の血統が好む個人的な崇拝の形態がセト神に関わることを認識すると、話の筋が意味を成し始めるのである。

セトは両性具有であった。そこで男性と女性両方の形で崇拝されるのである。我々はメロヴィクス王の生誕の空想的な物語 ―女王と海の怪物からの― が不気味な意味を成すことがわかる。(詳しくはこちら二つ:https://en.wikipedia.org/wiki/Merovech https://en.wikipedia.org/wiki/Apep

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メロヴィクス王の概念の空想的な話、行水の女王と好色な海の化け物からは最もその意味が現れている。女性とウミヘビの混成は、その言葉の背後にアポフィス*を暗示する。エジプトの冥界の神としてアポフィス(或いはアペプ)は実際女性であり、セトと関連付けられる。これは所謂マーメイド(人魚) ―半魚半女性の海の生き物― とよく似た起源である。この神が今日世界で最上位の企業により使用されているのを見るのは偶然ではない。また更にはキリスト教の記号が魚であることも示唆的である。魚或いは海の化け物は、入会者には理解できる、単に龍宮廷或いは蛇の姉妹同胞の色彩に富んだ隠喩に過ぎない。(これについて詳しくは次の二つ:https://infogalactic.com/info/Apep、https://infogalactic.com/info/Apophis

*アポフィス (Apophis) は、エジプト神話に登場する悪神、アペプ(アポピス)のラテン語表記。



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処女マリア、聖母で神の母親は、あまりにも有名なキリスト教の女性偶像である。問題は、彼女がその起源に於いて、100%異教であることである。彼女は蛇の上に立っているが、我々が信じ込まされて来たように、彼女が蛇を踏みつぶしているというのは本当だろうか?彼女は蛇から生じた可能性もあるし、或いは、その顕現かもしれない。それが文字 の背後に示された記号としての彼女の土台で魔除けなのか?キリスト教と猶太教の背後のカルト主義者にとり、アポフィスは元々の偉大な母である。蛇の口許のリンゴはイヴ、つまり初期の旧約聖書の蛇の婦人を含意している。女イルミナティの番組で著者はイヴやマリアが土台とした、古代の世界の女神のどれほど多くが蛇と関連しているかを示した。マリアは屡々、その頭の周囲に12の星と、その足に金星の三日月である三日月と共に見られる。彼女は女ルシファーのマリア(Mary Lucifera)で存在しないことになっている謎のシオン修道会の女王であった。(詳しくはこちら:http://www.irishoriginsofcivilization.com/serpent-symbolism.html

  

 

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Honi soit qui mal y pense​
(悪意を抱く者に災いあれ) Dieu et mon droit
(神とわが権利)

 記号はすべてを語っている。公式には獅子はイングランドを示し、一角獣はスコットランドを示す。然しながら、秘教的には金の獅子はアクエンアテン、つまりアテン信仰者(古代猶太人)の王を示す。それはまた、世界の出来事をブリテンから支配し続けた彼の血統をも示すのである。

白い一角獣は、これらの論説で言及した多数の秘密結社の背景から働く忠実で有能な士官たちを示す。一角獣の首を一周する鎖に注目しよう。それは序列、現状維持、そして不忠や不従順に対して予期される懲罰の警告である。一角獣は、太陽の光、或いはもっと正確には太陽の主、光の君主―を反射するところの、受動的な月を表す。

時に応じて、獅子は龍に似せて様式化される。この場合はその動物は女龍宮廷(female Dragon Court)或いはシオン修道会を表すのである。タルムードではマリアは神の獅子として言及される。三つの獅子の模様が黒い貴族の家紋に見いだされる。(詳しくはこちら:http://www.irishoriginsofcivilization.com/chapter-forty-one.html

 

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 イルミナティはヨーロッパでは嘗て「ミツバチの結社」として知られたことがあった。何故? テンプル騎士団は、その神殿の丘の厩での発掘のうんざりするような作業が終わりを迎えた後、既に蜂の巣の記号を使っていた。これに先立ってミツバチはメロヴィング朝の貴族と古代猶太人(ベニヤミン族)により尊崇されていた。それはまた、階層構造と階級の鍵となる記号としてテンプル騎士団フリーメーソンに使われるものでもある。示唆的に、蜂の巣の中心には女王バチが住んでいる。ここでも、シンボリズム(記号)は多くを語るのである。この話の筋に於いて、ミツバチはシオン修道会を表し、それは王、王子、貴族たちが加入し、加入後は働きバチの群れに仕える、より高い階級の結社員王族を凌駕する王族の女神官の宗派なのである。