歴史・宗教・哲学の欺瞞と疑問

マイケル・サリオンのHPより

「文明のアイルランド起源 ―アイルランドと世界のもう一つの歴史―」

邦訳連載について

 

これまで私は歴史・宗教・哲学に関して多くの疑問を持ってきた。

例えば、

何故、エジプト古代文明は、先立つ文明がなく突如として高度な文明が始まったか

何故、イエス・キリストには、実在した物的証拠がほぼないのか

何故、古代の世界中の多神教信仰が今ではインドと日本を除き、潰え去ったのか

何故、アメリカ大陸に突如として堅牢な石の文明が栄えたのか

何故、日本の刀鍛冶は「神からの技術」として、そしてどこから伝わったのか

何故、猶太の伝説でしかないはずの「旧約聖書」が世界中に拡がったのか

・・・

これらの疑問は、常に私の頭の中のどこかに存在し続け、見つけようもない答えを求めて、これまでかなり広い心で様々な情報を拾い集めては思索を重ねて来た

ここ数年で近世以降の歴史の様々な疑問が氷解して来た

その中には、十字軍、宗教改革ルネサンス三十年戦争、資本主義の勃興と猶太の役割、そして果てしない欧州の戦争と植民地争奪戦、その裏に居る猶太勢力、そして金本位制による世界経済の支配…後には通貨発行権による世界経済の支配…

第一次大戦と第二次大戦を主催したフリーメーソン

ヒトラーによる民族主義の復活とそれを抑えるための「ホラコ」の捏造

日本を抑えるためのWGIPと特亜への肩入れ

などがあった。

・・・

これらの疑問に対する答えは、正史の勉強では絶対に得られない。

正史とは、それを正史とすることにより他の可能性を完全に無視することによって成り立つもので(本来はそうであってはならないが)、それを押し付けることによって我々に固定的歴史観を植え付け、洗脳する装置なのである。

では、正史以外の歴史観の可能性を見出すにはどうすればよいか?

単純に正史が無視している歴史的事実や歴史的考察を一つずつ頭に入れ、自分自身の思索に当て嵌めて、自分自身の歴史観を温めることにより、直観を得ればよいのではないか?

近代の歴史の欺瞞は、この方法論で、大方、見破ることが出来るようになった。近代の場合は、時の新聞やその論評を調べることにより正史に隠された要素を洗い出すことが出来、歴史的事実の客観的評価を得られるので調べるのは言葉の理解が重要である。(但し、この方法は第二次大戦後の画一化されたジャーナリズムの下ではかなり制限されてしまった)

しかし、古代の歴史に関しては文献が少なく、或いは既にある勢力により曲解されたもの以外は焚書されている可能性が高い。そこで役に立つのが、語源学や記号(シンボリズム)学、そして何よりも考古学的物的証拠である。

私は本来、オカルトなどに全く興味はない。いや、オカルトと雖も、結局のところ、過去の地の信仰の伝承に過ぎないと考える。勿論如何わしい伝承などはその解釈に余程の注意が必要であろうが、要するに伝承の中には何らかの真実が隠されており、それを抽出する根拠となるだけの語源学や記号学、考古学的物的証拠があれば、大胆な推理も成り立つであろうし、まやかしの正史よりも真実を抉り出す助けになると思う。

何をもって信憑性とするか、或いは証拠から炙り出される歴史的事実は一体何か、と言う判断は偏に個人に委ねられるものであるが、証拠とその信憑性についての根拠だけは客観的に判断できると思う。

           *     *     *

そのような態度で、マイケル・サリオンTsarionの「文明のアイルランド起源」のHPを読み、是非とも日本の皆さんにもご紹介したいと思い至った次第であります。

再度、言っておきますが、私は断じてアトランティスが何処にあったとか、そこにどのような技術があったとか、宇宙人が来ていたとか、そのようなことには一切興味がありません。しかし、日本の高天原のように、言い伝えの中に儼然と存在することを認め、そこから所謂西洋文明の源泉とそれがどのように間違って?伝えられ今日に至ったか、の一つの筋道としてこの考え方をご紹介するものです。

私が考える限りにおいて、このサリオンの話は、次のことを説明してくれます。

1. 西洋文明に存在し続ける悪の裏表(偽善とDS)の起源

2. 古代に多神教であった筈の人類が一神教になった道筋(その人為的欺瞞)

3. 西洋に多数存在するとされる秘密結社とその役割

4. キリスト教の発祥

5. フリーメーソンが目指すもの

 

一方、サリオンの話は古代の話については正史を疑い、様々な検証をしているにも拘らず、近代、特に第一次大戦以降の歴史に関してはとても頓珍漢な歴史観を示していることもとても気になります。

例えばナチスと第三ライヒに対する偏見などは、サリオン氏自身に対する信頼を損ねるのではないかと思う次第です。その一方で、アルフレッド・ローゼンバーグの「二十世紀の神話」を引用している辺り、とても奇異に感じます。

 

正直、このHPのご紹介に関しては、最後の段階でとても迷いました。が、公開することにした決め手が三つあります。

1. エジプト第17王朝~18王朝の混乱 ―宗教改革とヒクソスによる征服王朝時代― について歴史は何も教えてくれないが、この事件こそが今日に至る西洋の社会の原点と感じたこと。

2. 旧約聖書の内容が特に創世記と出エジプト記に於いてほぼ全て剽窃である、と言うのが真実と感じたこと。

3. キリスト教の成立過程と現代のフリーメーソン的思考の広がりが、非常に重なって見え、そこに神國日本の思想的・伝統的継承の危機を感じたこと。

であります。

 

これまで同様、公開文書の中では私個人の意見は原則として述べないことに致します。あくまでも読者各々が御自分で感じるままに受け取って頂きたいと思います。

 

令和三年三月三日

                  ―燈照隅

 

【マイケル・サリオンについて】

マイケル・サリオンは北アイルランドに生れたオカルト研究者である。彼はシンボリズム、星座占星学、アトランティスなどの話題の著作家で演説家である。また彼は古代の謎と禁じられた知識を探求する起源と神託の製作者で発表者でもある。

アイルランドアメリカのオカルトの歴史の専門家である彼は世界の神話の比較研究、それに自身の國の古代と不可思議なケルトの伝統について最も深い研究を行ってきた。彼のアトランティスと悪の起源に関する発表は科学的に証明できない分野の老練家から高く評価されている。

ミンス・ビューモント、イグナティウス・ドネリー、イマニュエル・ヴェリコフスキー、ウィリアム・ブラムリー、エリック・フォン・デニケンの流儀の中でサリオンは地球外の文明の関わりの結果を考慮し、他の多くの「来訪」専門家が見落とした難題を明かにしようとする。

彼の本はアトランティスと先史時代の失われた大陸についての偽情報を明らかにしてくれる。近代の巧みに演出された混沌に集中し、如何にして現代の政治的・軍事的仕組みがはるか古代にその源泉を持つものか、を明かしてくれる。サリオンは、問題を記述すると同時に、千年に亙り人類が置かれて来た道徳的社会的苦境に対する解決法をも提供してくれる。サリオンはまたヨシュア・フォールケンベリーとアラン・リードと共に霊知個人的視覚機構(the TimeGnosis Personal Timescopes system)の共同創設者でもある。サリオンは2006年7月7日金曜日にナタリー・モラレスが司会を務めるSFチャンネルの特別番組「アトランティス:新たな驚くべき秘密」に出演した。この、神話のアトランティス大陸の神秘的な歴史を取り巻く未知の部分を調査することを目的とした番組でサリオンはこの謎の國の起源と場所について自身の理論を語る。

 

【原文:Goodreadより転載】

Michael Tsarion was born in Northern Ireland and is a researcher of the occult. He is an author and public speaker whose topics include symbolism, sidereal astrology and Atlantis. He is also the producer and presenter of the Origins and Oracles series which explores ancient mysteries and forbidden knowledge.

An expert on the occult histories of Ireland and America, has made the deepest researches into the comparative mythologies of the world and into his own country's ancient and mysterious Celtic Tradition. His presentations on Atlantis and the origins of evil have been acclaimed by veterans in the field of paranormal research.

In the tradition of Comyns Beaumont, Ignatius Donnelly, Immanuel Velikovsky, William Bramley and Erich von Daniken, Michael considers the consequences to civilization of extra-terrestrial involvement and seeks to clarify many of the quandaries that other "visitation" experts have overlooked.

His book clarifies the disinformation about Atlantis and the lost continents of prehistory. It concentrates on the orchestrated chaos of modern times and reveals how the political and military machinations of the present have their roots in the ancient past. As well as stating the problems, Michael also furnishes us with solutions to the moral and social predicaments that have beset humankind for millennia. Michael is also the co-creator along with Joshua Faulkenberry and Allen Reed of the TimeGnosis Personal Timescopes system. Michael appeared Friday, July 07, 2006 on the Sci Fi Channel special Quest for Atlantis: Startling New Secrets, hosted by The Today Show's Natalie Morales. On this show, which purports to probe the murky depths surrounding the mysterious history of the mythological continent of Atlantis, Tsarion discusses his own theories as to the origins and whereabouts of this mystical land. www.taroscopes.com (less)