文明のアイルランド起源 HPより01

第一巻の付録:

フリーメーソンと猶太キリスト教に於けるドルイド教のシンボリズム(記号)

http://www.irishoriginsofcivilization.com/druidic-symbolism-i.html

 

「これらのすべての事実からアイルランドの住民はアジアからではなく、西方から来たように見えるのである。即ち、それはアトランティス島からの多くの人口流出の一つであり、當にここにアリアンの学者が悩んで来た問題に対する説明を見出すのである。アイルランドペルシャギリシャ・ローマ・スカンジナビアよりもパンジャブ地方から遠いため、ケルトの民族移動の波がサンスクリットの中心から送り出されたものなら、最も早いものであったに違いない。が、シュライヒャー教授やその他の学者は今やケルト語がサンスクリット母語から別れたのは他の言語よりも後であることを示し、アリアンの他のどの言語よりもラテン語と密接に類似すると主張する。これはインドヨーロッパ人種の東方起源のどの理論でも全く説明のつかない事であるが、アリアンとケルト人がアトランティス源泉の同じ頃の民族移動と認識すれば非常に容易く理解され得る。この信念には多くの確証がある。まず最初にアイルランド人の文明は、ずっと古代に遡るのである。」
―イグナチウス・ドネリー著(「アトランティス:ノアの洪水以前の時代」1882年)

 

「文明のアイルランド起源」を通して示したように猶太教、キリスト教テンプル騎士団フリーメーソンと関係する記号と伝統の多くがアイルランド起源なのである。

それらは最初西方のドルイド長老に使用され、嘗てはアリアンの世界中を通じて知られていた。アイルランドの名は元々Ari或いはArya Landを表現するものであり、これは「西方の國」を指す用語の含意があった。もう一つは「純粋な、或いは高貴な人々の國」の含意があった。

殆どの現代人には理解しにくいことであるが、嘗ては緑の小さな島が世界の元々の貴族の出身地であった。この事実は、多くの場合、所謂「ケルト」が何処から来たのか疑問に思ったり、ギリシャやローマの神話で広められた「ケルト」と言う用語が不正確で先入観に満ちたものであったことに気づいていないケルトの多くの学者には隠されてこなかった。

 

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儀式中のドルイドの高僧と若き日のエリザベス女王ドルイドと言う言葉の起源の一つは「上級僧侶」と言う意味のdar wyddである。英国王室の別名WindsorはドルイドのWin de Sieurから取り入れられ、その意味は「白い席」或いは「白い山」である。勿論、現代のドルイド教はアテン信仰に過ぎず、古代に知られていた元の形態とは似ても似つかぬものである。

 

著者の仮説(概要)

ドルイド十戒は神がモーゼに与えたものとほぼ同じである。」
リチャード・ケリー・ホスキンス

 

著者は2005年に「文明のアイルランド起源」に取り組み始め、2007年11月に二巻とも発行した。世界史に於けるアイルランドの役割についての著者の研究は古代アイルランド神話の予備的研究の後、1981年に始まった。現時点(2020年)で著者の学説と主張はほんのわずかしか現代の作家や研究者に受け入れられて居ない。それに歴史修正主義者によって深く考えられてもおらず、正しく取り組まれてもいない。然しながらそこに示された考え方は、結局は実証される可能性が高い時代に我々は居るのである。最近の考古学的発見は西方の歴史で受け容れられてきたことを根本的に変える役割を果たすのである。我々の過去の史実を隠す虚偽や欺瞞は日々、壊れつつあるのである。

 

私はその著書の中ですべての偏見のない歴史家や研究者が深く熟慮しなければならない次のような論争の的となる点を主張する:

近代文明の要素は大洪水以前の時代にその起源があり、人類の洗練された技術の出現に充てられた公式の日付よりはるか以前である。アトランティスや、北極の故郷、それに他の有史以前(およそ一万三千五百年前)の文明の破壊以降、生き残った文化的要素はブリテン島とスカンジナビアに移された。ブリテン島*は「幸運の島」として知られた。何故ならそこはヒュペルボレイオス[1](北半球)を襲った想像を絶する破壊を生き残ったからである。

*ブリテン島とアイルランド島を指すと思われる。

 

大洪水以前のヒュペルボレイオスの智を守り、広めたのはドルイドとして知られていた僧侶であった。この言葉は真実の僕或いは保護者と言う意味である。然しながら、ドルイドは世界的な僧侶であって、西方だけに囚われていたものではない。エジプトでは彼等はアメン信仰者として知られていた。インド、エジプト、イタリア、ギリシャ、その他の国々の宇宙論と神殿は原住民のものではない。それらはブリテン島とスカンジナビアが起源であった。実際、旧約聖書エノク書や他の古代の文書に於いて記述されている数多くの登場人物や出来事は、中東やアジアではなく、ブリテン島で生き、起きたものである。西方から導かれた多くの東方の國の伝説と神話は後代になってコンスタンティン大帝のような傲慢な君主に密かに雇われた元々その土地にいない神話拡散者により東方の国々と人々に伝承された。例えばよく知られたオシリスとイシスに関する神話は西方起源であり、元々のエジプト人種によって生み出されたものではなかった

 

エジプトではなくアイルランドこそは大洪水時代以後の文明の要素の揺籃であった。これらの要素が世界中に拡散したのはブリテン島とスカンジナビアからである。この議論が沸騰するであろう事実は執拗に否定されている。何故ならそれは必然的にアトランティスや大災害の時代、それにアダムに先立つ進んだ人類の古代についての憶測を呼び起こすからである。これらの話題の解き明かしは、近代の科学や宗教の基本的教義を覆すものである。加えて、ブリテン島のドルイド教の広範な影響についての事実が知られていないのは、ドルイドの徹底的な破壊と彼等の社会的伝統と宗教的中心思想が長きに亙って作為的に隠蔽されてきたことによる。

 

ブリテン島とエジプトの間には始原からの繋がりがあった。公式の第一王朝(約四千年前)のずっと以前に西方アリアンは中東と遠東*に民族移動しそこに新しい文明を築き、或いは既存の文明を豊かにした。彼等の遺物はエジプトの上流部やそれよりも東の地域で確認されている。それは、ギザのピラミッドの原型の建築物やナイル川に沿った多くの神聖な神殿である。彼等はアメン・ラー信仰、オシリス信仰、ホルスとイシス信仰(ノルマンのイス)を齎(もたら)した。東方では、西方で起きた途轍もない破壊により、アリアンは祖先の西方の住民、「死者の國」として言及された。「地底世界」、「地獄」、「Hades(國、領地、結社などを表わす語)」などの用語すら、西方とそこで有史以前に起きた破壊を表わすのに用いられる
*原典ではFar Eastとなっているが、その使われ方から判断して、中東より東の地域を漠然と指しており、支那大陸東部や日本を指していないので、誤解を避けるため、極東とは訳さず、遠東とした。

 

ブリテン島への(イベリア半島ケルト、ゲールなどの)多くの有史以前と歴史上の民族移動は多くの場合「帰還」である。所謂「大災害の時代」の間、巨大な災害(アトランティスを破壊した災害に続いて)がブリテン島の元々の住民を移動させ、今は波間に消え去った地峡を渡って大陸に避難することを強いた。

 

ドルイドはアリアンであった。この言葉は通常、狭い意味で人種を示すと解釈される。然しながらこの言葉はまた精神的カーストを示すこともある。それはまた、アイルランドの本当の名前でもあり、正しくはアリランド(Ariland)或いは「アリア人の國」を意味する。この言葉はエリ(Eri)つまり古代ドルイドの大地の女神を意味する。語源的に、アリ(ari)とエリ(eri)はarea(地域)、terra(地)、Tara、Mary、Hera、Benares、Armenia、Aramaic、それにaristocracy(貴族)などの語根として見いだされる。テラー(アブラムの父)やハラン(Haran 地名)などはアイルランド語である。(Haranはアリアンの同意語)Iberian(イベリア)、Hibernian、Hebrides、Hebericum(Yorkの古い名)、Hebronなどの形容辞はラテン語化されたヒュペルボレイオスと同等で、アイルランドや北極の故郷を暗示する。これがEber(イスラエル人の祖先の一人)の本当の意味であり、HeberやHebrew(ヘブライ)の地名や人名の本当の意味である。ナイルの僧侶 ―イバル(Ibaru)― はその名を北西のアリアンを表わすところから取った。偉大なアンナ・ウィルクス[2]が教えるように、「ヒュペルボレイオスは疑いなくドルイドとバード(Bard)の國のことで、その宗教は後のヘブライのものと全く同じである。」まさにドルイド ―バード― という言葉はBoreades 或いはBoreasと同等に「北」を意味する。イバル(Ibaru)は中東に住んでいる西方人の唯一の分流であった。関連する集団にはルヴィアン(Luvians)、シロナイト(Shilonites)、シェムス・ホール(Shemsu Hor:ホルスの使者)が居る。彼等の存在の証拠は本当に旨く隠蔽されている。

 

古代アリアンの言語は今ではアラム語ヘブライ語として言われている。然しながらこれらの言語は我々の前に偽装する言語学者やその他の所謂「専門家」により詐欺的に表されている。これらは「セム系」ではなく、早い時期の猶太やカナーン人によって編み出されたものでもない。逆に、ヘブライ語の22文字のアルファベットは古代アイルランドやアリアンのアルファベットを基にしたものである。特に、所謂「ヘブライ語」のアルファベットはブリテン島とエジプトに於いて隠された、達人が使う聖なるアルファベットであった。それはヒエログリフではない秘儀の神官の「神官文字」であり、現代の宗教的猶太人の先祖ではないイバル(Ibaru)の聖職者のアルファベットであった。それどころか、彼等こそは元々の猶太(Judites)で審判(判事)で智慧の者達であった。高度な文明の構造はやがて、聖なるものを汚す者たちによってその中心思想が剽窃され、堕落され、偽り伝えられ、低められたのであった。研究者トニー・ブッシュビー[3](Tony Bushby)によると、「ヘブライ」(Ibaru)の22文字のアルファベットは今では失われたギザのピラミッドの冠石(Capstone)であった結晶を日光が通過するときに生み出される蛇のような形状の影を土台としたものであった。これらの「文字」はカバラ信仰の「命の樹」に関する、アイルランドが起源のタロットの22のカードに割り当てられた(聖なる樹と言う概念はユダヤ教キリスト教が発祥するより千年も前に西方 ―ブリテン人、ノルマン人、ヨーロッパ人― の達人には知られていたことを疑わないでおきたい)。

 

イスラエル古代イスラエル、猶太、古代ユダヤ(Judite)、ヤフド、エホヴァ、アドナイ、アテン、アメン、エロヒム、キリスト、イエス、メシア、ヨシュア、イサク、ヤコブダビデ、ソロモン、モーゼ、ヒラム、エソウなどなどの用語や名前は元々ドルイド或いはアリアンの名称である。この用語の中にはドルイド団体の上級員を指す役職名もある。これら用語は、宗教の起源についての事実を隠すために剽窃され、故意に誤訳され、或いは誤割当された。レヴィと言う用語はルヴィアン(Luvian)の変形で、それが意味するのはメソポタミアに住んでいる専門家集団 ―ルグ(Lugh:ケルトの太陽神)の使徒― である。それは、彼らの慣習で、儀式で、名称であり、後になって我々は旧約聖書の著者によって書き直されたのを見出す。レヴィと言う用語は、述べるように、古代西方アリアンの聖なる樹、ナナカマドも意味する。ナナカマドやイチイなどのような樹はアリアンの印としてよく知られていた。

 

・猶太キリスト教ドルイド教とアメン信仰の堕落した形態である。現代の宗教の大部分の教義・教理用語と記号は故意の剽窃の結果である。それらは古代アリアンの神学と占星術を土台にしている。実際上、猶太教、キリスト教イスラム教の正統派の構成員から我々が見聞きするあらゆる言動はこれらの論争の的となる事実を隠すために立案されたものである。

 

ドルイド教とアメン信仰の堕落した形態がアテン信仰とも言える。アテン信仰は猶太キリスト教神学に見られる一神教的要素の一番初期の土台である。現代の専門家が口を酸っぱくして否定するこの事実はしかし、そのことによって少しも真実であることに変わりはない。真実は、キリスト教は、多くの間違った情報を与えられた研究者や著作家が主張するような、平等主義の猶太人やエッセネ派やマンダヤ教[4]や、ストア派やテラペウタイ派[5]アレクサンドリアグノーシス派によって考えつかれたものではない、ということである。これらの東方の宗派の殆どは古代アテン信仰の支流であった。ミトラ教やタルムード信仰についても同じことがいえる。ユダヤ教のエホヴァ ―同じくアドナイとも呼ばれる― は何あろう、光の神、アテン神なのである。

(※仮説は02に続きます) 

 

[1] ヒュペルボレオイ(Hyperboreoi)、ヒュペルボレイオス(Hyperboreios)は「北風(ボレアス、Boreas)の彼方(ヒュペル、hyper)に住む人々」の意味で、ギリシア神話に登場する伝説上の民族。

アポローンを篤く崇拝する民族として知られ、彼らの住む地(国)は一種の理想郷と捉えられていた。

ギリシャ人は極北の地を「トゥーレ」と呼んで人は住めないと考えていたが、一方では緑の楽園を夢見ていた。

[2] Anna Wilkesは、聖書・コーラン・タルムード・ケルトの古文書の研究から最初の人類やその家族が東方ではなく西方の起源であったことを19世紀に論じた著作家。「Ireland, Ur of the Chaldees (1873)(アイルランドが、カルディーのウル)」(ウルは聖書に出てくるアブラハムの出生地。)

[3] Tony Bushbyは、オーストラリアの聖書研究家。主な著書:「聖書の中の秘密The Secret in the Bible (2003)」「真実の磔刑The Crucifixion of Truth (2005)」「聖書の欺瞞:イエスキリストの語られない物語The Bible Fraud: An Untold Story of Jesus Christ (2001)」「双子の欺瞞The Twin Deception (2006)」

[4] マンダ教あるいはマンダヤ教は、グノーシス主義のひとつとされる宗教である。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%80%E6%95%99

[5] テラペウタイ派は、アレクサンドリア古代ギリシャ世界の他の地域に存在した宗教の宗派。

 

注意:文中の太字強調は燈照隅が付加した。