猶太と世界戰爭(新仮名)07

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 第一章 猶太魂の本質(続き)

四、猶太の世界支配諸機関(昭和16年5月)

「世界シオニスト同盟」の統領であるヒャイム・ワイズマン[1]は嘗て「権力を目標とする國際猶太機関は決して存在しなかった」と言っているが、これは表面的にのみそうなのであって、同じ彼自身が「猶太評論」の一九二〇年四月号で、「諸君が欲すると否とに拘らず、我々はパレスチナに行くであろう。諸君は我々の行くのを速めることも遅くすることも出来るが、とにかく我々に助力する方が諸君のためであろう。そうでないならば、我々の建設力は破壊力に変じて全世界を沸騰させるであろう、」と威嚇的に言っている通りに、猶太人には幾多の「権力を目標とする」地上的乃至地底的機関があるのであって、その種類の多数であることと多方面であることとは、そのしばしばなる巧妙な偽装と共に、非猶太人には到底思いも及ばぬほどの程度に達しているのである。これは猶太民族が唯一の文字通りの國際的民族である必然の結果である。しかし、勿論場合によっては、「國民的」色彩を帯びることもあるのであって、その例としては日支事変下としては所謂「國民政府」がその最も代表的なものである。猶太民族は國際民族として幾千年に亘り寄生生活をして来ているので、その俳優的偽装性の発達していることは、これまた特に著しい事実である。以下の猶太機関の組織を注意して見るならば、この点もまた充分明瞭になるであろう。

 

[1] ハイム・アズリエル・ヴァイツマンまたはハイム・アズリエル・ワイツマン、カイム・アズリエル・ワイズマン(Chaim Azriel Weizmann(Chajim -, Haim - とも):1874.11.27~1952.11.9) は、露―英―イスラエルの政治家・化学者。シオニスト運動の指導者で、初代イスラエル大統領。

 

先ず第一類として純猶太的な組織について記して見よう。ここでも我々は旧約時代その他の古代に関して述べることを差控え、主として近世のもの、特にわが國との交渉の多い現代のものを中心として見たいと思う。かくて先ず第一に問題としたいのは所謂「ゲットー」のことである。普通日本では、都市の一画に限定されて自由を奪われているかの如く見えるこの組織は非猶太人の少数民族猶太人に対する圧迫の結果であると考えられているし、又これは日本のみでなく、少なくとも猶太的思潮としての自由主義の優勢であった所では欧米に於てもそう信じられていたし、今もまたそう考えられている許りか、猶太人自身さえも自派の或者の為にする宣伝を信じてかく感じていることもあるが、事実は多くの場合にはそうではないのであって、ある時は、少数民族猶太人がその幾千年来練磨されて来た詐欺と裏切りとの力によって多数民族を虐待し搾取することに対する非猶太多数民族の自己防衛の結果であるが、多くは、猶太みずからが非猶太人の目を逃れて干渉されずにその策謀を巡らすための安全なる策源地として設けたのである。それ故にその多くは治外法権的存在であって、他民族又は他國に寄生しながらも、独自の律法と政治機関を持っていたのである。「ゲットー」こそは、現代に数多い猶太秘密結社の祖先であり、原型であるということが出来る。しばしば猶太人は「國家中の國家」を形成していると言われるが、その伝統の由来は実にここにある。

然し現在に於ては、猶太解放革命としてフランス革命以来は、この「ゲットー」は多くは解消したかに見えるが、しかしこれは表面的に或いは空間的にそう見えるだけであって、精神的又は実質的にはそれはなお厳として存在しているのである。かつて「ゲットー」を政治的にも宗教的にも支配したものは、多くは猶太法師から成る猶太長老会即ちカハルと称せられるものであったが、「ゲットー」の外形は消失しても、このカハル組織は厳存しているのである。それに関する注目すべき材料が改宗猶太人ブラーフマンによって暴露されているが、とにかくこのカハルなるものは、猶太人がある数を以て存在する所には必ず存在し、世界のそれらが互に連繋して、所謂「世界カハル」となっていると称せられている。勿論、他の民族も、相当数が異郷にある時には、その代表者によって指導乃至社交機関を形成することは当然のことであるが、猶太の場合はそれがかかる表面的のみではなく、厳密な秘密結社の形式を持つことが注目に値するのである。米國ニューヨーク州のカハルの如きは世界でも最も有力なものであって、現在は二百万の会員を有していると言われている。

以上に比較する時には、以下に述べるものは半秘密結社ともいうべきものであるが、しかし猶太機関としての力は、それが却って半公開の性質を採っているために、強められているとも言えるであろう。先ず「世界イスラエル同盟」であるが、一八六〇年にパリに創設されたもので、猶太人クレミュー[2]の発起になるものである。これも次の結社と共に猶太人の相互扶助団体であることを表面的の看板としているが、それが半秘密結社であるのにふさわしく、猶太の世界政策の一機関として政治的、経済的に活躍をするものであることは、創設者のクレミューが辯護士であり、ナポレオン三世の退位を促した後フランス司法大臣にまでなったことのみからも判明するであろう。現在でもなおその勢力は強烈なものであって、ロシアのボルシェヴィズム革命には大きな助力を与えたのであったし、一般にフランス國内の反猶運動を屈服させる有力な機関である。一八七〇年にロンドンで創立された「英猶協会」はこれの英國支部とも言うべきものである。

 

[2] Isaac-Jacob AdolpheCrémieux(1796~1880)フランスのユダヤ人政治家。法務大臣ユダヤ人の権利の強力な擁護者。

 

猶太の半秘密結社として現在世界的に有力なのは、ブナイ・ブリス又はブネ・ブリスと呼ばれている純猶太フリイ・メイスン結社である。一八四二年に独逸出身の猶太人によってアメリカで創設されたものであるが、世界に於ける國際資本と猶太人そのものとの勢力の中心が英又は仏より米國に移ったのに一致して、猶太の政策機関も現在では在米のものがその優位を占めるようになり、この結社がその中枢機関なのである。猶太資本家・猶太政治家・猶太革命家等のうち有力な者でこの結社に関係のない人は殆どないと言っても過言ではない。米國のバールフ、ブランダイス、フランクフルター、フランスのブルム前首相、マンデル前内相、ボルシェヴィズムのレーニントロツキー、リトヴィノフ、ラデック、猶太的「相対性原理」のアインシュタインの如き人々も決して例外ではないのである。この結社の動向こそ現在の世界の動きの相当パーセントまでを支配すると言っても、これまた決して過言ではないのである。事変下の我々に取っては、在上海の猶太財閥及び米英側役人のみならず、「三民主義」の祖孫逸仙孫文)が何故かこの結社の高給会員であったことを忘れてはならないであろう。

以上の猶太機関は秘密結社又は半秘密結社であるが、所謂「シオン同盟」と称せられるものは、少なくとも表面的には、純公開のものである。即ち、猶太人をして聖地パレスチナへ帰らしめようという運動であるが、既に前節で触れたように、ブナイ・ブリス結社等もまた広義に於ては一種のシオニズムであるから、一九一七年のバルフォア宣言以来の「シオン同盟」の方は、実質的には兎に角、表面的には一応、他の秘密結社と区別される必要があるのであろう。創立者は「猶太國」の著者ヘルツルであって、猶太問題に悩む諸國の支援を得ている。(シオニズムについては後により詳しく論ずる。)

猶太の世界政策の機関は、上記の純猶太的構成のものにつきるのではなくて、その金力と宣伝力に躍らされている準猶太的機関のあることは言う迄もないが、かかる準猶太機関に論じ及ぶ前に、かの純猶太機関と準猶太機関との中間に立ちつつ双方を結合している存在に関して、否、双方系の諸機関の上に君臨しつつ双方の意の儘に動かしている威力に関して、先ず述べて見ることにしたい。そしてそれは、言う迄もなく國際猶太財閥であって、既に世界の富の七、八割をその手に収めていると言われるだけに、いまだ経済第一の拝物的唯物思想が徹底的に克服されるに至っていない現在の世界に於てはその勢力は極めて強いのである。然もこの最有力の猶太の世界政略機関は、単に上述の諸機関及び後述する準猶太組織を自由に操縦する許りではなく、それ直属の侵略機関を持っているのであって、商業的には取引所及び百貨店がその代表的なものであり、政治的乃至精神的方面に於て新聞、雑誌、通信社、出版社、ラジオ、映画がそれであり、人的にはマルクス自身も自覚していたように「欺かれたプロレタリヤ」がそれであり、またマルクス・ボーイと称せられる宣伝に乗り易いインテリの一群もまたそれに属するのである。「自由」「文化」「科学」「ヒューマニズム」等、猶太が善良にして無批判なる非猶太人を欺くために宣伝する言葉は、その文字の意味の正反対に用いられるのが常である。猶太の國際高度金融の金儲けのために、如何に多くの不自由と、非文化と、非科学と、非人道主義とが、自由と文化と科学とヒューマニズムの名の下に行われ来ったことであるか、今では猶太に屈服しているアメリカの自動車王フォードが嘗て言ったように、世界の最有力の資本猶太人の五十人を縛り上げるならば、人間の世界には、たとえ永遠の平和と正義とは到来しないとしても、少くとも相互理解と公正なる競争とがこの世に見られるに至るであろう。

猶太民族は、彼等が自己の罪を非猶太人に転嫁する時に悪用して宣伝する通りに、文字通りに少数民族であるし、「旧約」でエホバが教えて以来労働を好まず、従って如何なる場合にもみずから剣を取る興味も勇気もないので、その世界政略のためには、多くの場合下手人として非猶太人を使用しなくてはならない。かくて猶太は、その金力と宣伝力とを利用して非猶太人を自己の目的に駆り立てるのであるが、それが我々が準猶太機関と呼ぶものの成立の由来である。そしてこれにもまた種々の方面のあることは言う迄もないが、以下我々はそれを政治的・宗教的・社交的に分類して略述して見ることにしよう。

政治的準猶太機関のうち最も著名のものはフリイ・メイスン結社であって、それが秘密結社であるか否かは、前に論及したブナイ・ブリス結社と同じく、論ずる人の立場によって何れともなるのである。適切には半秘密結社と言うべきであろう。即ち、これは表面的には相互扶助団体であり、修養団体であるが、内面的には兇悪なる秘密結社である。その起源・成立等にも諸説があり、その系統にも英國系・大陸系・支那系等と種々あるが、しかし世界のそれが一つの統一を持っていることは、この問題に多少とも通じた人には明白なことである。ブナイ・ブリス結社の如く人的には純猶太のものでないとしても、その國際性のために、元来全く猶太の支配下にあるのであって、それの本来の目標が猶太世界征服の目標と合致したものであるか、或いは猶太の策謀によってそれが猶太の世界政略の機関化したのであるかは論じないとしても、とにかくそれは、現在に於ては、最も有効且つ強力なる猶太的秘密政治結社となっているのである。そして現在に於ては、猶太人はブナイ・ブリス結社とフリイ・メイスン結社との双方に加入することによって、後者を前者の執行機関たらしめ得るようになっている。その故は、後者における猶太人は殆ど常にその高位階結社であるからである。フランス革命の幹部、前世界大戦の原因となった王國皇儲(皇太子)の暗殺等、正体の判明しないテロ行為の大部分は、この結社の仕事である。英國名流の殆ど全部を網羅する「大英ロッジ」、フランスを猶太人と共に支配する「フランス大東社」、猶太非猶太の混合にて著名な本部在米の「オッド・フェロー結社」の如きは、純猶太系のブナイ・ブリスと並んで世界的に著名である。なお事変下の我々に取っては、蒋介石以下重慶政府の首脳部の殆ど全部が、その細君に至るまで、この結社の会員であり、それも単に支那系のそれの会員であるのみならず、多くはアメリカ系のそれの会員であることを銘記すべきであろう。(本書第二部にも秘密結社について記されている。)

なお猶太人とフリイ・メイスン結社の合作であると称せられる國際連盟、思想的に見ても実行者から見てもその幹部が殆ど例外なく猶太人又はフリイ・メイスン結社であると称せられる社会民主主義マルクス主義共産主義ボルシェヴィズム、「人権擁護同盟」の名を持つ実質上の猶太特権擁護同盟、その他種々の反戦的平和連盟又は婦人平和自由連盟等、準猶太的世界政策機関は多数存在しているが、現代に於てこれらの事情を知らないのは、かかる問題を知る必要のない健全なる日本大衆か、猶太系宣伝に躍ることのみを文化的・科学的・進歩的と考える無批判の徒に過ぎないので、これらに関しては今は語ることを差控えたいと思う。

なおここに特に紹介しておきたいのは、独逸人クラインツが北米合衆國の愛國的特志家達の協力によって調査して明らかにした在米猶太の大秘密機関についての記述である。それに依ればこの機関もまた猶太の他の諸機関と同じく表面的な一面を持っていて、その限りに於ては善良なる非猶太人の目にはその兇悪性は一見しては明瞭ではないらしく思われるが、その組織の広大にして強力なる点から見れば、これこそは現在の猶太の世界支配の中心機関であると認めらるべきものであるそうである。この事情は、この機関が今や世界猶太の中心地である北米合衆國にあることを思えば、恐らく正鵠を得たものであろうと考えられる。それ故に次にその組織を簡単に紹介し、そのプログラムの大綱を訳出しておきたいと思う。

その所在地はニューヨーク・シティーであって、絶対的独裁の主義により其処より全世界の猶太組織に秘密の命令を発し、個々の猶太人の意見を徴することはなく、その付属組織は、例えば國際連盟の如く本来猶太的なる國際機関の内部には言うに及ばず、ハーグの仲裁裁判所の如きものの中にも設置されている。殊に注目すべき点は、それが五千万ドルに及ぶ無税の資金を擁していることであり、また第一次世界大戦以後既に一億五千万ドルをその目的のために使用したという点である。そしてこの巨額の金が如何に過去に於て使用され、また将来使用されるであろうかは、後述するそのプログラムによって明らかであると思うので、ここでは先ずその組織をみることにしよう。

この秘密組織は全体としてはアメリカ猶太連合評議会(The American Jewish Joint Consultive Council)と呼ばれ、五つの部門に分かれている。これは一九三三年七月二十二日に、我々が既に論及したブナイ・ブリス秘密結社の頭目であるアルフレッド・エム・コーンの主唱に依って設立されたものであって、在来より存在した欧米の猶太系結社の統一にまで乗出している。我々の論及した「世界イスラエル同盟」の如きも、既にこの機関の一従属機関化しているそうである。そしてカナダ・メキシコ・英國・フランス等猶太支配下の諸國は言う迄もなく、東欧・南米・支那等にも従属機関のあることは言う迄もない。

この連合評議会は、その主唱者がコーンであることから考えても、先ずかのブナイ・ブリスが加入していることは言う迄もない。そしてその使命が探偵乃至諜報事業であり、また戦争誘発関係の事柄であることは、以前より巨大な國際網を所有しているこの結社としては当然であろう。その頭目は現在ではヘンリー・モンスキーであって、ゴールドン、マルクス、セールス、ビスカイエル等が幹部であると称せられる。現在に於てはフリイ・メイスン系秘密結社中最強力のものであって、「イスラエルの勝利」なる猶太系フランス書に依れば、「ユダヤ秘密結社ブナイ・ブリスは全欧米を席巻したのみならず、今では亜細亜にも擴がっている。それは全世界のフリイ・メイスン結社の監督権を手中に収めている、」と言われている。

第二はアメリカ猶太委員会(American Jewish Committee)であって、内政外交の両部門を司り、従ってまた宣伝事務を担当している。既に一九〇六年から存在し、ニューヨーク・シティーのフォーズ・アヴェニュー四百六十一番地に事務所を持っている。頭目はサイラス・アードラーであり、エルクス、レーマン、キルスタイン等が補佐している。次はアメリカ猶太会議(American Jewish Congress)であって、一九一七年から存在し、有名なるアメリカ猶太人ブランダイス、フランクフルター教授等が関係しており、現在の頭目は辣腕なる猶太法師ステファン・エス・ワイスで、リプスキー、ライヒトマン等が補佐し、前のものと同じくニューヨーク・シティーの西五十七街二百二十一番地にその本部を持っている。

次は経済部門を担当する「アメリカ猶太連合分配委員会」(American Jewish Joint Distribution Committee)であって、表面的には慈善事業を装っているために、上述の如くその巨大な資金は無税である。一九一四年の設立にかかり、ニューヨークの東四十二街百番地に設置されている。その名誉総裁はフェリクス・エム・ワールブルクであったが今は死亡し、現在その夫人が総裁となり、エドゥアルト・ワールブルクが事務を代行している。その幹部に著名の金権猶太人が網羅されていることは、今更説明の要はないであろう。

最後は「アメリカ猶太労働委員会」(American Jewish Labour Committee)であって、一九一七年に創立され、殆ど総てのアメリカの労働団体を直接間接にその支配下に置いている。ヴラテックがその頭目であり、ワインベルク、ザリツキーその他が幹部である。

「連合評議会」に加盟している猶太機関が上述の五つで全部でないことは勿論であって、その五つに更に従属する機関等を考慮する時には、なお我々は数多くの猶太結社を数え上げねばならないであろう。しかしここではこれ位で満足したいと思うが、なお特に注目すべき二つの結社に関しては一言しておきたい。その一つは、情報関係の機関としての「インフォーメーション・アンド・サーヴィス・アソシエイツ」であって、五千人の有給情報員と五万人の無給通報員とを持ち、前にはマディソン・アヴェニューのあるビルディングの七、十三、十四、十五の四階を占めていたが、現在ではフォース・アヴェニューの四百六十一番地に本部を持っている。その頭目はフランク・ジェイ・プリンスで、個人としては別の事務所をも持ち、バーミンガム及びスケントンというカトリック教信者の有能なる探偵を直接の配下として活動している。後の二者は猶太人ではなく、全体主義國家の台頭以来その共通の國際性のため往々にして共同戦線を張る猶太とカトリック教との関係を象徴的に暗示していることは興味深いことである。

注意すべき猶太機関の他の一つは「アメリカ自警委員会」であって、前の機関と同じく、大体に於てはブナイ・ブリス秘密結社に付属するものと考えられて差支えないであろう。その頭目は反独主戦者として又主戦論者として、英國のフリイ・メイスン結社員チャーチル及びイーデン、英國猶太人ダフ・クーパー、フランス猶太人マンデル等と並び称せられる猶太辯護士サミュエル・ウンターマイエルであって、あらゆる殺人法の訓練を経た犯罪人及びギャングを統率し、多年来猶太政策に反する非猶太人を「清算」し来っていると称せられている。この点は、猶太の幾千年の暗黒史を充分に知悉せぬ非猶太人に取っては殆ど信ずる事の出来ない複雑怪奇なことであるし、この解説の筆者の如きも人間の名誉のためにそれを信ずる事を欲しない者であるが、ここではクラインツの説をその儘紹介するに止めて、その可能不可能の判断は識者の賢明なる判断に任せたいと思う。

さて我々はここにいよいよこの「連合評議会」の世界政策のプログラムを訳出しておこう。

 

猶太世界政府のプログラム

  1. 滞留國に於ける猶太の國民的及び國際的権利と、猶太の勢力と、猶太の支配との拡張。
  2. 猶太政策上枢要な諸國の外交機関を金力にて全的に買収することによって猶太の計画を促進すると共に、他の諸國に於て増大しつつある反猶太主義を根絶する。
  3. 北米合衆國の政府をその高官連を利用して監督する。同國の諸州をも同一の監督下に置き、また大都市の警察機関をも同様にするが、そのためには枢要の地位にある猶太の代行者の手を借りるか、或いは買収された州知事、市長、裁判官、政治家等の陰謀を用いる。
  4. 北米合衆國を次第に変化して、モスクワの第三インターナショナル支配下に立つソヴィエト共和國となす。この発展は、ソヴィエト組織に類似した新法律によって、既にその目標に近接している。
  5. 北米合衆國の陸海軍を監督するために、ソヴィエトの代行者とフリイ・メイスン秘密結社員とを潜入させ、ブナイ・ブリス秘密結社をそれに協力せしめる。
  6. 陸海軍を完全に無力にするために、怠業を惹起させ、その組織を破壊する。その後になって陸海軍を新しくソヴィエト式に再組織する。
  7. 非猶太人を商工業、銀行、大学教授その他の教職から追出す。
  8. 北米合衆國とファシズム諸國との外交関係を断絶する。その実行手段としては、新聞、教会、議会、ラジオを利用しての反ファシズム宣伝による外に、テロとボイコットとストライキと叛乱とを用いる。
  9. ファシズム國家を弱体化するために、これ等の諸國家に対して猶太人のみならず國際的なるボイコットを継続しまた強化する。
  10. キリスト教文化の混乱と破壊と根絶とを期する。

宗教的方面のものでは日本に於てはなお一般には充分に知られてはいないが、その害毒性に於て「旧約全書」及び「議定書」と匹敵する所謂「燈台社」なるものがある。本部は米國ニューヨークのブルックリンにあって、表面は一種のキリスト教団体の如くに装っているが、その正体は猶太の世界政策機関の一であって、「厳粛なる聖書研究者の団体」又は「エホバの証者」等の名で呼ばれることもある。その主催者は一九一六年迄はラッセルであり、今はラサーフォードである。そしてそれが如何なるものかは、次の如き言説のみからも判明するであろう。

「現在の政府は破壊され、社会秩序は無政府状態に陥らせられねばならぬ。」(ラッセル、一九二二年)

「なお一つの戦いが起ってサタンの作った諸組織(非猶太教及び非猶太國家)を払拭してしまはなくてはならぬ。」(ラサーフォード、三三年)

「神の真理の語の指示に依れば、あらゆる戦争のうち最も恐るべき戦争と比類のない大量的死とが近き将来に迫っている。エホバはその証をする者にこの事実を人類に告知する義務を下し給うたのである。」(ラサーフォード、三三年)

「世界のあらゆる國民の再組織が行われるのであろう。今日用いられている地図は、その王國(猶太王國)に於ては用いられないであろう。」(ラサーフォード、三三年)

「聖書の光に照らして見れば、エルサレムが世界の首都となることを期してもよい。」(ラサーフォード、二四年)

「猶太人が世界の支配権を握るに至るであろう。」(ラッセル、一七年)

猶太独裁をいまだに甘受しないか、或いはそれを新しく覚醒した民族の力によって撥ね返す力のある國に於ては、この奇怪なる猶太の半秘密結社は禁止又は潰滅させられているが、しかしなおその変形であることの疑惑の深い「無教会派キリスト教」乃至「聖書研究会」の如きは、巧みに法網をくぐって、活躍しているかに見える。ルーデンドルフ将軍の言った通りに、かくの如き意味のキリスト者は、「人工的猶太人」であり、有償無償の猶太の志願兵である。

その他社交倶楽部の名を持っているものに國際ロータリー・クラブ(最近は全く猶太的にラジオを利用して勢力拡大に狂奔している)、國際ペン・クラブ等があるが、これらの猶太性とフリイ・メイスン性に関しては最早疑惑を抱く人も皆無であると思われるから、ここではそれを論ずることを避けたいと思う。(一六・五)

 

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