文明のアイルランド起源 HPより20

示唆に富む語源

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            アタナシウスとアントニヌス

二人の最も傑出した基督教の神学者はアレキサンドラのアタナシウスと大アントニオスとして知られている。アタナシウス(296~373)はエジプトの偉大な都市アレキサンドリアの司教で、アタナシウス教皇としても知られていた。このアタナシウスと言う名前は「不死」「不死身」を意味する。(Thanatosはギリシャ語の「死」で、先頭の「A」の文字は否定の接頭語である)大アントニオス(251~356)は下エジプトで生まれエジプトのアントニオスとして知られた。東方正教会の名高い聖人で、彼の伝記はアレキサンドリアのアタナシウスによって書かれた。アントニオスの名前は「貴重な」「値踏みできないほど大切な」を意味するアントンAntonから、そして「人類」を意味するanthroposから来た。よく間違って信じられているのが、その由来が「花」を意味するanthosであるという説である。それはローマのエリート家系の名前(マルクス・アントニヌスを見よう*)で、元々はエトルリア語であった。音節athは「聖なる」或いは「尊敬された」と言う意味のakteから来たとされる。Athosと言う称号は、初期の教会によくマケドニアのアトス山とその周辺に集まった、様々なキリスト教の隠修士や禁欲修行者(アトス人アタナシウスのように)を指すと信じる者もいる。著者はこれ等二つの名前が偶然に選ばれたものではないと察する。それらは示唆的にアテンの名前に近く、それは、また、Atn、Athon、Athen、Etonなども指す可能性がある。
*マルクス・アウレリウス・アントニヌス - Wikipedia

アレキサンドリアのアタナシウスについてはこちらhttp://en.wikipedia.org/wiki/Athanasius#Critics_of_Athanasius

大アントニオスについてはhttp://en.wikipedia.org/wiki/Anthony_the_Great

アトス人アタナシウスについてはhttp://en.wikipedia.org/wiki/Athanasius_the_Athonite

 

 

モーゼ、ムサエウスMusaeus、マナセManesseh

モーゼという名前は架空の人物を指すもので特定の個人ではない。それはアテン信仰のファラオであるアクエンアテンを指す架空の名前である。アクエンアテンの失脚後、彼の思想的血統的子孫はエジプトの外の土地で新しい祖国と権力の砦を見出した。著者の信じるところではアクエンアテンの太陽信仰が、ブリテンギリシャ、イタリアを含めたあるエリートの家系により多くの国々で歓迎されたのではないかと言うことである。

ギリシャの歴史ではムサエウスとして知られる半神話的な人物についての言及が見いだされる。この名前は恐らくモーゼの異形でアクエンアテンの子孫、つまり、アテンの首長を指す可能性が最も高い。旧約聖書のモーゼとのこの繋がりは、自身がエジプト人の子孫である二世紀の猶太人歴史家、アレキサンドリアのアルタパヌス*などの何人かの古代の歴史家によって強調された。
*アレクサンドリアのアルタパヌスは、紀元前3世紀または2世紀後半にアレクサンドリアに住んでいたと考えられているユダヤ人出身の歴史家。所在については議論があるがエジプトに住んでいたことは確定的らしい。

 

「アルタパヌスは特にモーゼがギリシャのムサエウス、エジプトのヘルメス-トートの人物の背景に居ると主張した。」
―B・E・コレスColless著「神性教育Divine Education」

 

モーゼのように、ムサエウスが個人の名前ではなく称号であったならば、我々は自信を持ってアクエンアテンの他の異名が神話に於けると同様に歴史の中でも見出され得ると想定できる。これは勿論、ヘブライの名前マナセに当てはまることだが、このマナセManassehはイスラエルの12部族の一つを表す。ここから「n」と「h」を取り除くと、残りはMasseとなり、それはモーゼMosesと言う名に比定できる。

 

「それから、マソラ本文*にはモーゼの名前がマナセに変えられて登場する。」
*(マソラほんもん)とは、ユダヤ教社会に伝承されてきたヘブライ語聖書のテキストをいう。ユダヤ教の成立以後にそれぞれの時代ごとにソーフェリーム、タンナイーム、アモライーム、マソラ学者などと呼ばれる宗教的指導者であり宗教学者でもあるグループがさまざまな編集を加えたものである。ヘブライ語のマソラ とは伝統の伝達のことを示す語である。
―フラヴィオ・バルビエロ著「モーゼの秘密結社」

 

預言者モーゼ(アクエンアテン)とマナセ部族のこの繋がりは、部族の記章がアメリカの一ドル札に見いだされることから、最も重要なことである。それは、有名な矢を持った鷲である。

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ムサエウスについて:http://en.wikipedia.org/wiki/Musaeus
http://www.online-mythology.com/musaeus/

マナセの記号について:http://www.themasonictrowel.com/Articles/Symbolism/general_files/great_seal_us/great_seal_of_the_US.htm
http://www.saveyourheritage.com/heraldry_of_israel.htm

鷲の記号、矢、ダビデの星について詳しくは女性イルミナティテンプル騎士団についての著者の二つの記事をご覧ください:http://www.femaleilluminati.com/article-2.html

 

示唆的記号

コンスタンティヌスの幻影)

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ラファエロ作 十字架の出現(部分)

マケドニア生まれの暴君コンスタンティヌス帝(271~337)は最初のキリスト教徒の皇帝であった。伝承では彼の異教からの改宗は、彼が政敵マクセンティウスを討つために馬で出陣する前の日にローマを出たところで超自然的な十字架と日輪の像を授かったことに起因して起きたことになっている。この伝承の顛末はローマの歴史家ラクタンティウスとエウセビオスの作品に見いだされる。両人ともコンスタンティヌス帝が空に十字架を見たと記述している。

勿論このコンスタンティヌス帝の人生の逸話に関しては学術的にも多くの議論と思索が行われて来た。歴史家の何人かはコンスタンティヌス帝が目撃したのは物理的出来事、何らかの恒星の結合が真上の上空で起きたのを見たのだと結論付けた。著者はその現象が占星術的或いは占星神学的な重要性がある可能性は除外しない。然しながら、著者はこの逸話は実際に起こった物理現象を指していない可能性が最も高いと考える。著者はこの話が、その隠れた意味でアテン信仰を指すものとして改変されていると考える。結局、我々は、歴史に於いて常に太陽の円盤(黄道のこと?)を空に見ていたのは誰なのか、を考え直し、思い出すことだけをすべきなのである。

神話拡散者は単にコンスタンティヌス帝とファラオ・アクエンアテンの神話史的混成を創造したに過ぎないのである。換言すると、コンスタンティヌス帝はアクエンアテンがしたことを(同じく)した。前者の体験を後者の因習的で好ましい娯楽に類似させている。太陽はアテンであり、十字架或いはキー・ローChi Rho は、毎年雄羊座の印のところで太陽が通過する天の赤道黄道の交叉であった。アクエンアテン一神教の歪んだ印が紀元前1400年頃のアテンの牡羊座への遷移のために考えられたのである。従って、キリスト教(新しいアテン信仰)の創造者であるコンスタンティヌス帝は、エジプトの一神教の創設者であるアクエンアテンを呼び戻す裏の意味を持つ幻影を見るのである。

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ファラオ・アクエンアテンとアテンの円盤

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Chi Rho。六つの点を線で結ぶとダビデの星が形成される。「ダビデ」は昔も今もアテンの司令官である

勿論研究者は、キー・ローChi Rhoの記号に何も目新しいことがないことを知っている。キリスト教コンスタンティヌス帝の伝えられる幻影よりずっと以前にソル・インウウィクトゥスとアポロ・カルト、それにミトラの狂信的帰依者によりそれは行われていたのである。そう、その記号にもその思想にも何も新しいものはないのである。

 

 

「キー・ローの神聖な組み合わせ文字は、ギリシャ文字のchi(X)とrho(P)から成るためにそう呼ばれたが、それらはエジプト起源である。エジプト学者のサー・フランダース・ピートリーによると、キー・ローの組み合わせ文字は、キリスト以前数千年もエジプトの神ホルスの記章であった。」
―ジョン・G・ジャクソン著「キリスト伝説の異教起源」

 

「IHSの文字列はもう一つのキリストの神聖な文字列を構成する。これらの文字列もまたギリシャの太陽神バッカス或いはディオニソスの聖なる記号であった。キリスト教徒は他の多くの異教からの記号のように、これ等を取り入れた。」
―同上

  

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興味深いことにキー・ロー或いはPXの記章は、殆どマイクロソフト社に使われたXPの記号と同じである。示唆的に、有名なXPのロゴもまた十字架を添えている。

コンスタンティヌス帝:http://en.wikipedia.org/wiki/Constantine_I

キー・ローの組み合わせ文字:http://en.wikipedia.org/wiki/Chi_Rho_monogram

聖ヒエロニムス:http://en.wikipedia.org/wiki/Jerome

カトリック教徒動物:http://www.fisheaters.com/animals.html

 

 

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アテン信仰者の太陽の円盤は様式化した形でバラク・オバマ大統領のロゴとして再登場する。

 

 

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ナチスの鍵十字がよく見る光線の線をあしらった太陽の中心に置かれている。