今日の共産主義 45の目標28

✔28. 「政教分離」の原則に反するという根拠で学校でお祈りやあらゆる宗教的表現の面を除去せよ。

1960年にマデリン・マーレイ・オヘアは、自分の息子ウィリアムへのお祈りや聖書の勉強の強要で学校を訴えた。1963年、最高裁判所は彼女の立場を支持し、お祈りと聖書の読本はアメリカのすべての公立学校から消えた。この判決以来、聖書読本とお祈りは、公共の施設の十戒の提示や町の議会でのお祈り、公共の建物のクリスマスの飾りつけなどに於いて探し出されては多くのやり方で攻撃されるようになった。

1963年の判決に続く動向はゆっくりと國を宗教と神の崇拝から離してきた。少なくとも32%の全ての合衆国の30歳以下の大人はどの宗教にも属していない。1990年以来宗教に属さないアメリカ人の数は倍増以上に増えた。ピュー研究所(リサーチ)によると宗教に属さない人の73%が同性婚を支持し、同じ集団の72%が中絶の合法化に賛成している ― 西欧文化の消去に至るまで、あと、飛び石二つのところだ。[1]

オヘアと言うと、彼女の最後は残忍だった。彼女は反宗教の改革運動に数百万ドルも集めたが全く使わなかった。1995年彼女は仲間の無神論者に殺害され、バラバラにされ、焼かれ、テキサスの小さな土地に埋められた。その前、彼女の息子ウィリアムは母親の改革運動を公式の場で拒否した。1980年までに彼はバプティストの聖職者で社会保守主義となった。ウィリアムのキリスト教への改宗を耳にしてオヘアは「これは、出産後中絶とも呼べる…私は彼を今、そして永久に完全に徹底的に破棄した。彼は人間の赦しを越えている。」と言った。[2]

 

[1] Pew Research Center, Religion & Public Life, “Nones” on the Rise, October 9, 2012.

[2] Attributed to Madalyn O’Hair by Ted Dracos, UnGodly: The Passions, Torments, and Murder of Atheist Madalyn Murray O’Hair, Free Press, 2003.

 

【ブログ主の感想】

 政教分離と言うのは抑々欧州で教会が国家の政策に干渉しないことを保証するために始まった制度で、恐らくは三十年戦争の後に外交関係に於いて新旧教会の和解の為にできた原則なのでしょう。でもこれは、國の行事や各王家の儀礼には何ら効力を持つものではありませんでした。ところが、18世紀以降革命で王家が無くなった國で革命を起こした勢力がそれを拡大解釈し、ユダヤ教も含めて宗教的な差別をしないための前提としてなし崩し的に組み入れた概念だと思います。

 我が国も戦後有難くこの西欧の「ユダヤの革命思想」を取入れた為、相当混乱していますね。何しろ、日本の日本たる最高の権威が、国家行事として皇室の伝統行事を行なえないという異常事態が70年も続くことは、我が国の2680年の歴史でもあまりなかった事ではありますまいか?

そしてまた、政教分離の下に古事記日本書紀と言う我が国が誇るべき歴史書が学校教育から抹殺され、我が国の歴史家や社会学者はせっせとルソーやマルクスを読んでは我が国の歴史を異国の概念で理解しようとし、常に間違った方向に導こうと無駄な努力を続けています。(ルソーやマルクスこそ非常に偏狭な宗教だと感じるのは私だけだろうか?)

宗教が道徳の源泉たる西洋に於いては、社会制度に一定の道徳の枠をはめる為にはキリスト教なりイスラム教なりを組み込まないと倫理が成り立ちません。当然、「何でもあり」が社会に根付き、「人権」などと言う短慮で人間性や民族性を限りなく希薄化し、今や欧米では民族的社会が悪い意味において完全に壊れ、カネを持っているか持っていないかだけが行動の自由の基準に成り下がりました。更に、ここで指摘されている様に堕胎と言う殺人行為も「個人の自由」の下に産む女性の自由に任されるようになりました。

我が国は、昔から「堕胎天国」と言われますが、それを社会的に正当化した歴史はありません。そして当然のことながら、それが殺人行為であることは萬人が認めて来たことであり、だからこそ水子供養などが盛んにおこなわれます。もし、堕胎が産む女性の自由と言うレベルで社会的に容認されれば、それは殺人を容認する社会となり、民族的倫理的に堕落することはあまりにも明らかです。

そして堕落した社会では悪がはびこり、善が廃れ、浄が不浄に置き換わり、それは悪循環となってやがては人間社会を崩壊に導きます。

共産主義者はそういう状況を作り、その崩壊した社会で新たな専制独裁体制を布いて人民を永遠に奴隷化するのです。この目標28もその爲の布石なのです。

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