✔17. 学校の支配を獲得せよ。学校を社会主義と現今の共産主義宣伝工作のための伝導ベルトとして使え。科目を甘くせよ。教師の会の支配を獲得せよ。党の路線を教科書に載せよ。
「支配の獲得」には、真の自由の原則とそれをアメリカに持ってきた人々について蝕む見方と虚偽の見方を以って文化に浸透することを含んだ。例えば西欧文化、資本主義、伝統的なアメリカの価値などを、不和を起こす、一方的な、貪欲な、人種差別的な、時代遅れのものに見せるのは今でも一般的である。子供たちが「事実」として家に持ち帰るものを点検することにより、そして教育課程を調べる事により、両親はこれらの変化が既に確立されてしまっていることを理解するであろう。
ゆとり教育の結果は測れる。2003年にはあらゆる国家で測った数学、読書と科学の理解能力に於いてアメリカの15歳の順位は下半分に属していた。[1]
中身のあるしっかりとした教育を減じることは、現実的に色、音、次元、構想によりテレビ、インターネット、ゲームを通して創作された幻想的世界への国家的陶酔である。アメリカ人は平均して月に153時間テレビを見て過ごす。平均的アメリカの少年は週に13時間ゲームをして過ごす。少女は僅かの5時間である。21歳までに平均的な若いアメリカ人は一万時間ゲームをして過ごしたことになる―それは、4年制大学の学位を取る為にかかる時間の二倍である。
SAT(Scholarstic Aptitude Test、アメリカの共通大学入学試験)は長きに亙って大学への学生資格認定に使われてきた。平均点は何年にも亙って落ちている。
それと結びついているのが積極的な歴史の書き換えである。アメリカの建国期間に征服され、拒絶され、或いは吸収された文化が、アメリカ自身の文化よりも美徳があり、気高いとして賞揚されている。建国期の革新的な思想家は、建国の父たち、クリストファー・コロンブス、産業界の巨人たちも含めて誹謗されている。今日、ワシントン、ジェファーソン、フランクリン、マディソンの肖像画が公立学校で掲げられているのは稀である。自由と繁栄を導く永遠の自然法の原則が減少するのと同じように、アメリカの成功の型の創始者は誹謗され忘れ去られなければならないのだ。
アメリカ人の生活の究極の支配を望んでいるものは、先ず、虚構の物語や忘却に従順な切り離された文盲の市民を作り出さねばならないのである。
[1] National Center for Education Statistics, Digest of Education Statistics
【ブログ主の感想】
日本ではこれは、不幸にも戦後のGHQ により、既に完全実行されています。
そればかりか、それが戦前戦後世代の交替でより一層悪化しながら平成の時代を過ぎてきました。
具体的には、
3. 教科書の隅塗り
4. 漢字廃止論⇒当用漢字による漢文・漢籍の軽視
5. 言文一致(完全一致)運動による文化断絶の種蒔き
6. 敬語教育の消滅
7. ゆとり教育による教育レベルの低下
我々の世代が小中学校の頃は、まだ戦前からの「こわい」先生が学校に一人から数人おられ「あの先生は海軍に行ってはったらしい」などと生徒がひそひそ噂していました。
そういう先生方は、古武士のような鋭い目をして行儀の悪い者、悪いことをする者に対して非常に怖かった。しかし、話をし出すと、今の教育学士になって教師になりたての兄ちゃん・姉ちゃん先生よりもユーモアがあり、人間としての厚みが雲泥の差でした。残念ながらそういう先生方は1980年代には完全に淘汰され、逆に教頭・校長になるべき世代もが戦後世代(教育勅語ではなく、教育基本法で教育された世代)に置き換わりました。思うに、日本の教育環境が完全に狂いだしたのはこのころ以降ですね。
今の世代は、最早漢字の訓読み(つまり本来の日本語・やまとことば)が解らない、漢文が読めない、古典が読めない、特に、明治時代の書物すら読めない世代になり果ててしまいました。これは危険な文化世代断絶であり、それ自体が日本文化の危機なのですが、それを自覚している日本人が余りにも少ない。
少なくとも、教育勅語だけでも取り戻そうではありませんか!
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